帰化で再申請する場合について【帰化申請大阪】
帰化申請で残念な結果になった場青の対応方法を紹介する女性行政書士のイラスト。
帰化申請を行って残念な結果に終わった場合・・・
この時に検討するべきことは二つあります。
・もう一度チャレンジするか?
・暫くは時間を置いてから考えるか?
まずは決断することからスタートです。
再申請するにせよ、暫くは様子見するにせよ、これからの方針を考えないと先には進めません。
帰化申請はいつでも何度でも挑戦できます。
帰化申請の回数は無制限で、諦めなければ何度でも挑戦が可能なことを説明する行政書士の画像、
もう一度トライする場合は、法務局に帰化の再申請という形になります。
帰化申請は一度ダメでも、再度申請することが可能です。
国籍法にも申請の回数制限については、一切記述がありません。
また法務局に対する手数料も無料になっていますので、理論的には何回でもチャレンジすることが可能です。
(申請準備や法務局へ行く為に、時間を割くなどのコストは必要です。)
再申請はマイナスからのスタート。
帰化の再申請は、前回の敗因を克服する必要があることを紹介する女性行政書士のイラスト。
全くの新規申請の場合はゼロからのスタートになります。
しかしながら、再申請の場合はゼロからではなくマイナスから始まります。
1年近い審査で、許可できないと判断された事実が法務局の記録に残っています。
この記録は想像以上に大きな影響をもたらします。
再申請はマイナスから合格点まで引き上げる必要があります。
ダメだった部分を解消しており、かつ他の7要件全部を満たすことを文書で証明しないといけません。
正直申し上げると、帰化許可までのハードルは非常に高くなります。
法務局の担当官も不許可になった後の再申請の大変さを知っていますので、結果が芳しくなさそうな場合には、「申請の取り下げ」を勧めてきます。
取り下げとは、申請者側から手続きを取り止める行為です。
取り下げた場合は、不許可の事実が記録に残りません。
再申請する場合でも新規と同様の審査扱いになります。
再申請する場合の流れ
法務局に再申請を行うまでのスケジュールを紹介する行政書士の画像。
帰化の再チャレンジする場合の行程をご紹介します。
①失敗した原因を探して見つける。
②致命的なマイナス面を潰す。
③帰化の再申請。
順番は上記の三工程になります。
①前回の失敗した理由を探す。
再申請は前回と同じ資料を提出しても、結果は同じものになります。
まずはダメだった部分を見つけ出す作業からスタートしましょう。
原因究明ですけども、帰化の場合は自力で考えて見つけ出すしかありません。
法務局は不許可理由を一切教えてくれません。
(在留資格などビザで不許可の場合は、入管局の審査官が理由を教えてくれますが・・・)
もしくは帰化の専門家(行政書士)に相談することも有効かと思います。
当サイトの別コンテンツで、帰化の不許可になる原因をピックアップしております。
前回の申請でダメだった理由を探す参考になると思います。
帰化申請の裁判でも法務省は、帰化の許否の判断に関する内容や、事情を告知することはないと断言しています。
理由は申請者や関係者のプライバシーと将来の職務遂行の妨げになると。
(帰化申請は申請者だけの調査で完結しない性質があります。)
なお,法務大臣は,帰化の不許可決定をするに当たって考慮した全ての事情を明らかにすべき義務はなく,申請者に対して不許可となった理由を告知することを要しない(行政手続法3条1項10号,8条参照)。
引用:平成27年2月6日判決言渡
平成26年(行ウ)第74号 帰化許可処分の義務付け等請求事件
平成26年(行ウ)第76号 帰化許可処分の義務付け等請求事件
上部のサイト内検索で「帰化」と入力すると上記の判例のPDFが出てきます。
②帰化申請でのマイナス面をクリアする。
時に帰化のリターンマッチには時間がかかることを説明する女性行政書士の画像。
①で見つけた原因を潰していく作業を行います。
例えば税金や年金の未払いがあるならば、完納させてから納税証明書や年金の領収書を用意するなど。
問題は原因を解消するために、時間が掛かるものが多いことです。
・帰化申請前や審査中に転職。→2~3年の勤務実績。
・軽い交通違反が多かった。→数年間は無地無違反で過ごす。
・在留期間が1年の場合。→最低でも3年貰えるまで頑張る。
・出国日数が多かった。→居住要件を満たすまで(最悪5年)
上記の箇条書きは一例です。
この様に前回ダメだった理由を解決するのに、数年単位で時間が必要なものがあります。
法務局の担当官や行政書士などの専門家、帰化経験者、各種サイトなどで、帰化の再申請は数年空ける必要があると言われる理由は、要件を満たすまでに数年かかるものの存在があるからです。
③法務局に再申請を行う。
①と②をクリアできましたら、法務局に再申請を行います。
再申請は新規の申請と同様に、法務局への事前相談から始まります。
前回の申請は結果が出て終了していますので、手続き的に最初からになります。
再申請するにあたり、前回よりも慎重な書面などの準備が必要になります。
理由は前回のマイナス面が、今回の審査でも引き継がれるからです。
帰化の再申請は行政書士に依頼するべきか?
再申請は自力でも可能だけども、行政書士に相談・依頼したほうが確実であることを説明する画像。
再申請自体は、ご自身でも行うことは可能です。
個人的には行政書士に相談することを強くお勧めいたします。
事務所の宣伝もありますが、確実性は間違いなく上がります。
理由は以下の通りです。
・前回の帰化申請で不許可になった理由を確実に見つけるため。
・マイナス面は複数ある場合が多い。
・前回の失敗理由の改善とリカバリーした書類の作成。
前回のマイナス点を確実に見つける。
上記でもご紹介しましたが、帰化は不許可になった理由を開示してくれません。
なので自分でダメだった理由を考える必要があります。
申請の瑕疵を見つけるには、帰化申請の全体像を知っていないと難しいです。
法務局で提供される『帰化許可申請の手引き』や当サイトを含むインターネットだけでは厳しい面があります。
(情報を広く一般的に公開する性質上、個別の事情に即した内容は難しいため)
帰化情報が手に入りにくい状況を説明した4コマ漫画。
マイナス面は複数あることが多い。
前回の申請で引っ掛かった場所は、一つだけとは限りません。
多くの場合で複数の問題があるケースが大半です。
(当サイトでは説明の便宜上、個別の開設になりますが。)
問題点を全部つぶし切らない内に、再申請しても許可が出る確率は低くなります。
全ての問題をピックアップするには、帰化制度への理解が深くないと難しい面があります。
問題点の改善策とリカバリーされた書類の作成
問題点を見つけ出した後は、それらを綺麗に片付ける必要があります。
何をすればマイナス面を消去できるのかの判断は意外と難しいものがあります。
重要なので何度も申しますが、改善するにも国籍法や帰化申請への造詣への深さが求められます。
また帰化の再申請では、問題点を綺麗に解消した状態を書類で証明する必要があります。
適切な書類や動機書などの作成、様々な必要書類の準備などが重要です。
これらの作業は、帰化を専門とする行政書士が長けています。